サンマルコス祭鑑賞

5月9日

今日は休み。

観光の日だ。

7日のアグアスカリエンテス博物館コンサートの時に、演奏を聴いたサンマルコス実行委員長のアルファンドロさんが自身が経営するレストランに全員を招いて下さった。

遠藤律子、箭島裕治、岩瀬立飛、小野夫妻、アグアス文化庁のクラウディアさんたちと

出かけた。

レストランは、お祭メイン通りの中央の角にあった。

豚のリブをメインにメキシコ料理を供するレストランだ。

表は、お祭でわいわい賑わっている。

大きなレストラン、奥の立派なステージではバンド演奏が始まった。

アルファンドロさんが真ん中に座った。

おしゃれな紐を編んだブレスレットをしている素敵な雰囲気の方だ。

まずはテキーラ、このテキーラは、年代を経ているが色は白い名品だと言うので「私みたい」と言ってしまったが、誰も聞いていなくて、良かった。

テキーラはどこまでもスイートでまろやかで、口の中ですっと融けて消えた。

おへそを出したきれいなお姉さんが二人テーブルにやってきて、写真を一緒に撮ってくれる。

初海外渡航記念に、箭島裕治が二人のお姉さんの真ん中で二人の肩を抱いて私のiPhoneカメラに収まった。

写真を撮った人は、テキーラの一気飲みをしなくてはならないとその時にわかって、箭島裕治はやりましょう!と一気飲み、お酒が強いのだ。

サンマルコス祭の参加者に配られた記念品の赤いネクタイを黒地に白の襟のお洒落なシャツにしめて来た箭島裕治は初々しくて、なにかメキシコに文化留学してきた東アジアの小国の王子のようで、この時から王子と呼ばれるようになった。

岩瀬立飛は、ホテルの従業員のおじ様からたまごっちと命名されて以来、たまごっちになっている。

 

名物のリブは、まな板のような板に立って出てきた!

これをナイフで切って、6,7種類のサルサにつけて頂く。

甘いサルサは、モモなどの果物、これがおいしい。

辛いサルサは、ディアボロと呼ばれているもの、悪魔と言う意味だ。

ディアボロという響きが好きだ。

悪魔のように辛いそうだが、箭島裕治は試してみて全然大丈夫、バンド的にはばっちりおいしいと言ってつけて食べていた。

こんなにたくさん肉を頂く事はめったにないのだが、皆で口数も少なくなってひたすらリブと向き合った。

珍しいメキシコのキノコとチーズが入った揚げ餃子のようなお料理もおいしい。

アボガドのディップのようなものもおいしい。

アボガドとトマトが良く出てくる。

ビタミン一杯、皆元気。

サラダも大きなお皿に大盛りで、ベリーのドレッシングと胡桃がおいしい。

アルファンドロさんが「このバンドはユニークだ」と英語で言った。

私は「どの点がユニークなのですか」と聞いた。

「私もジャズが好きだが、ジャズと言うとアメリカのサウンドになるのだが、このバンドはアメリカの音ではなく独自の音を持っているのがユニークだ」

私は、それを目指して続けてきたのだ。

日本に暮らして、アメリカ生まれのジャズが好きになって憧れて、最初は真似をした。

しかし、演奏を続けるうちに、取り上げる曲はアメリカの曲だけではなくいろいろな国内外の新旧のジャンル関係なしの名曲になって来て、自分の曲も含めて日本の曲をスインギーなリズムで無理なく演奏して皆さんと楽しむようになった。

それを言葉にして頂いて、なにより嬉しいことだった。

またアレファンドロさんは私を「半分日本人、半分メキシコ人」と言っていた。

どうも、オリエントの人々は大人しいと思われているようだが、そんなこともないと思う。

アレファンドロさんの薦めで、バンド3名は演奏中のバンドに飛び入りした。

バンドと曲の打ち合わせ、なんとTake Fiveを一緒にやりたいと言うのだ。

これは難問!なんでメキシコのこのレストランでTake Five?

しかし、受けて立って皆でTake Five in Aguascalientes。

ギタリストのアドリブソロが熱く盛り上がって、ピアノソロ、岩瀬立飛のドラムソロも受けた。

その後3名はすぐにCielito Lindoを始めて、客席大合唱。

大いに盛り上がった。

ステージを降りると、客席の初老のお客様が声をかけてくださって、何でブルーベックを知っているのかと聞かれた。

私がお聞きしたいことだ。面白かった。

アルファンドさんが夜22時にお店に来ればお祭を案内して下さると言うのでお言葉に甘えてくる事にして、一旦ホテルに帰る道で、クラウディアさんが大きなショッピングセンターに連れて行ってくださった。

各人、家族へのお土産など選ぶ。

クラウディアさんは親切に皆の質問に丁寧に答えてくれる。

小野夫妻は、お家の食事会で作る料理の材料を吟味していた。

Rico(豊かでおいしい)な色とりどりの果物、辛い調味料、たくさん並んだ太陽の恵みの食品。

メキシコの皆さんの豊かな毎日の普通の暮らしが思われる。

ブラジルもそうだったが、太陽の恵みの食べ物があるだけで人間は何も要らないなあと思う。

18時から舞踏の鑑賞を予定したのだが時間がなくて取りやめた。

昨日のコンサート会場Foro del Lagoに向かいつつ、お店をのぞいてみる。

岩瀬立飛がいいなと言っていた模様の刺繍のワンピースを着ているおばあさまに遭遇、どこで買ったかたどたどしいスペイン語で聞いてみたら、このアグアスではない州で買ったのだと教えてくれた。

20時から演奏が始まった昨夜と同じステージ。

今回のお祭には、招待国として日本が選ばれて、招待州としてメキシコ東部の海沿いのTamaulipas州が選ばれて、その州のラテンフュージョンバンドが出演、私達は前の方の席に座った。

そうしたら、いろいろな席から、昨夜の演奏が良かった、CDを欲しい、とお声がかかって驚いた。

サルサを踊る美しいお嬢さん達も登場、私達はやんややんやの大声援。

海外初渡航の箭島裕治が前の席で頭を振って乗っているのを、後ろに並んで座った岩瀬立飛と私は嬉しく見ていた。

すぐそばの日本パビリオンを見学。

日本人形が飾られている。

震災の写真、この地で見る、東北の家族の再会の写真。

胸が一杯になり、涙がこぼれ落ちる。

週末には、1万人を大きく超える入場者があったそうだ。

隣のTamaulipasパビリオンも鑑賞。

うちわサボテンを見る。

これを皆さんは食している。

22時にアルファンドロさんのお店に。

アルファンドロさんは、お店の裏の自身の経営するクラブ、その近くの違うオーナーのクラブ等を次々に案内してくれた。

夜のコンサート会場までの道をいろいろ説明しながら歩いてくださって、一同エネルギーほとばしるお祭の大騒ぎに圧倒されながら歩く。

コンサート会場は、Palenque、闘鶏場だ。

武道館のような作りで、もっと下まで丸く客席があって、小さい丸いアリーナがあり、その真ん中で普段は闘鶏が行われているが、今夜はバンドが周りを囲む形で楽器をセットしてあって、会場中央にマイクが置いてある。

23時に入って中ほどの高さの席に座るもなかなか始まらない。

ビンゴをやって盛り上がっている。

ピーピー口笛で、登場を促す客席。

今夜の主役、マルコ・アントニオ・ソリスがやっと登場したのは夜中の12時過ぎ。

キンキラの銀地に光る黒の模様のジャケットに黒のシャツと黒のパンツ、私の大好きなロックの衣装だ。

大歓声の中、歌が始まる。

メロウな曲、良く通るラテン声のヴォーカル、客席うっとり、私達はびっくり。

髪が長く、細面、ジーザス・クライストのような風貌。

ギターを弾いて歌って、ティンバレスを叩きながら歌う、ティンバレスは超うまい。

私は、これはジュリーだ!と言ったら、箭島裕治は布施明、小野夫妻は尾崎紀世彦だという。

時々ステップを踏むのがセクシーで、客席キャーキャー、私もキャーキャー。

なんとマイクを360度回転させながら全方向を向いて歌うのだ。

客席には、若いカップル、年配のおやじさん、老若男女すべての年代層がいる。

コーラやビールをダンボールに入れて担いで客席を売り歩くお兄さん、お姉さん。

タバコも吸い放題、なんという無礼講。

そして一番驚いたのは、皆さんが歌を知っていて一緒に大きな声で歌っている事だ。

時には、ジュリーは歌わずにお客様に歌わせている。

どこも寂しくならない、丸い会場が歌声で埋め尽くされて、それが上手な歌なのだ。

こんなにすべての年代層の皆さんが一緒に歌える歌がある、そして聴いて歌って踊って楽しむコンサートがあることが素晴らしい。

お酒を飲んで大好きなスターと一緒に歌って、最高の楽しみだろう。

音楽が生きているメキシコの豊かな文化。

感動した。

マルコは2時半まで休みなしに歌い続けた。

そんなに若くはない歌手だ。

朗々と2時間半歌い上げる、この真夜中に。

聴いているほうもすごいが、歌う方がすごい、一体どういう体力なのだ。

アンコールになって、一同おいとまして、アルフンドロさんのレストランに向かう。

終演後、クラブに招待してくださっていたのだ。

ウルティマ・ルナ(Last Moon)という、午後に下見したクラブに入ると、大盛り上がり中。

ステージ前の席に座ると、バンドが演奏中。

美形のヴォーカリストのダンスと歌、サンタナのようなロックギター、ここでもバンド演奏と一緒にお客さんが歌っている。

皆で歌える歌があるのだ。

コロナビールを飲んでいると、目の前で踊っている女性が踊れと言ってくる。

踊りますよ!立ち上がって踊り出す。

小野夫妻も岩瀬立飛も箭島裕治も立って踊り出す。

若者が近づいてきて私の手を取って、組んで踊るサルサ。

サルサのステップで踊るとリードしてくれてクルクルまわってもうどうなってもいいや、と言う感じ。

爆音も気にならなくなって、ノリノリだ。

このお店には、朝の4時近くまでいた。

タクシー2台でホテルに帰還。

長い一日、充実の一日。

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