ぼちぼち亭一門旗揚げ落語会

3月16日
昨夜は、緊張からか良く眠れず3度も目が覚めてしまった。
12時に近所の美容室。
頭をアップにしてもらう。
首がスースーする。
戸塚善了寺に15時半。
冬太さんが、もう本堂で太鼓の練習をしている。
今日は、住職夫人が三味線で、菊千代師匠が太鼓を叩いて私達の出囃子を演奏してくれるのだが、師匠の出囃子は師匠が叩けないので、かわりに冬太さんがやるのだ。
座敷に上がって、本堂のお客様のイスの支度、名前のめくり盤の支度等。
皆、緊張からかなにかこう高揚してうろうろしている。
田中優子さん到着。
今日は、優子先生は、私の着る着物と帯を貸してくださって着付けもしてくれるのだ。
優子さんも銀ねずの渋派手つむぎのお着物で、一際美しい。
座敷で、私の着付け、紐をたくさん使って、あとでそれを抜いて、帯を締めて、大変だ。
しかし、薄緑色の素敵な着物に、帯を2種持って来て、お姫様みたいなきれいな帯をお願いして、まあ贅沢な事。
隣の座敷では、辻さんの奥様の万理さんが、きくうたと菊茶の着物を着せている。
どんどん皆着物になって、まあ賑やかで晴れやかな事だ。
松谷夫人の晶子千代豆は、着物が好きで自分で着られる。
清楚で小粋な雰囲気、少しマスカラとアイシャドウでお化粧してますますきれい。
成田住職も、羽織着物に着替える。
私の芸名は、菊音。
ぬうりん坊、菊茶、きくうた、菊縁、千代豆、菊音、6名の弟子。
そして、菊千代師匠、優子スタイリスト、万理スタイリスト3名。
計9名が、18時までに着物になった。
始まる前から、もう充分結構、雰囲気を味わって、落語をやらなくても良い感じになった。
18時開場、次々にお客様ご来場。
ひろ子さん、安部さん、有難うございます。
落語に詳しくたくさんの関連本監修をしている優子さんは、客席の一番前に正座している、その姿を楽屋の奥座敷で見て、一同ビビる。
サクラをお願いしたのに、これは審査員みたいだ!
18時過ぎより、法要。
18時30分開演。
師匠の挨拶。
「松山鏡」千代豆
一般庶民には鏡がなかった時代のお話。親孝行の息子、褒美にもらった鏡に映る自分を見て亡くなった父だと思い感涙、私もいつもここで泣ける千代豆さんの名語りだ。あとで夫婦喧嘩の大騒ぎ、お客様覆いに笑ってほのぼの良い噺、最初の出番大成功。楽屋で見ていて大感激。
「長短」菊茶
気が長い長さんと気の短い短さんの面白ろかけあい滑稽噺、外国人の菊茶さんが大奮闘、豊かな演技力で絶妙なやり取り、会場大いに沸く、楽屋も大笑い。
「元犬」菊縁
白い犬が人間になってしまって巻き起こす楽しい騒動の噺、親切な口入屋のご主人が奉公先を紹介してくれるのだが、行く先で犬の行動が出てきてしまって大笑い。
菊縁さんは、志ん朝の大ファンでよく落語を聴いている上、毎日のお仕事柄お経のリズム、説法の説得力で、もう落語になりきっている、毎度聴くたび感心する。
「紙くずや」きくうた
なまけものの若旦那が、紙くずやでくずのよりわけの仕事をするのだが、くずの手紙やいろんなものを読んでしまったり歌って大乗り、会場の皆さんと一緒に歌ってしまって主人にカミナリを落とされる。
本業のシンガーソングライターの本領発揮で大いに拍手を頂く。
ここで、お仲入り。
私は、出番が後なので、低いイスに座ったまま動けなくなって(動くと着崩れするんぽではと、また座ると足がしびれうのではと)皆さんの噺を聴いて楽しいのだが、大うけして間違いもせず成功しているのwで、プレッシャーでドキドキドキドキ、身体が固まる。
仲入りは10分。
出囃子の花笠音頭が始まって、もう逃げられないよ。
上手から出て行くと、お客様のあたたかい拍手に包まれて大感激。
2段、イスでこしらえた段を上がって高座の紫の座布団に座って、さっと会場を見ておじぎをする。
ひろ子さんと安部さんのお顔が見えて、安心するも責任重大。
「紙入れ」菊音
まくら、という本題の前にしゃべるところ、師匠が作ってくださったもののまえに、二言ばかり挨拶を加えたが、それだけで本題を忘れるのではないかという恐怖感。
声も少し震えて小さいような。
お内儀のセリフの最初から二言目がどうも順番が逆になったようで焦る。
稽古のときに一度も間違ったことがない簡単なところなのに、これはまずいと。
しかし、段々落ち着いてきて、大丈夫な感じになってきた。
目線は、お客様を見てはいけない、すぐそこにいる相手にはその距離の目線ではなすのだが、やはりついお客様を見てしまってこれは失敗だった。
それから、首をあんまり上下に振ってはいけないのだが、これもちょっと振りすぎていたと思う。
こういうことは、教わって頭ではわかっていても、本番ではできなくて、そういう失敗を積み重ねて段々身体にしみていくものなのだと言う事が、わかった。
面白いのは、ここで笑うところではないと思うところで、お客様が笑うのだ。
私の噺は、出入りの若い様子のいい新吉という商人を気に入ったお内儀が、旦那の留守に新吉を誘うというものなのだが、ねえ新さん、と言っただけで、客席の女性の皆さんがフフッと笑っている。
これは何だ、共感する事があるのか?!
途中セリフが、やっぱり心配したとおり前後逆になってしまう箇所があった。
英語の歌詞を覚える時には、意味が似たような別の単語が出てきて間違う事がある、one dayがsomedayになったり。
日本語を覚える時には、文法的には間違っていないのがフレーズが前後してしまう。
おかしくはないのだが、セリフの持っているリズムが壊れるので、名調子でなくなって、その後が出てこなくなる。
プロの噺家さんのCDなどを聴いても、同じ事が起きているが、プロはさすが、そういうときでもリカバーが早くて、まったく問題なくそこで違うリズムを作ってつないでいる。
言葉に詰まって、急に現代語になってしまいそうなところ、プロの噺家は江戸言葉でアドリブしている。
まあまあ、なんとか、最後までたどりついて、最後の旦那とお内儀の掛け合いでつっかえることがあっておじゃんになっていたのが今日はつっかえず歌を歌うようにしゃべって最後に頭を下げられたので、一安心。
頂く拍手を下げた頭に浴びて、次の人のために座布団を反していると、笑みがわいてきて、幸せな気持になった。
お客様、有難うございます。
「狸の鯉」ぬうりんぼう
辻信一ナマケモノ倶楽部世話人の登場。
ぬうりんぼうという芸名、韓国ではなまけものを、ぬうりんぼうというのだそうだ。
おだやかで心優しいおかみさんと狸の会話、ぬうりんぼうさんの人柄が出て和む。
狸が鯉に化けるのだが、まな板の上の鯉、必死で逃げ出して、鯉のタケノボリ。
あったかい楽しい噺をソフトな声で語って大受け。
主任は勿論、菊千代師匠。
俳句作りの面白いやり取りの噺。
出てきた途端に、当たり前だが弟子達と異なる声と存在感は、さすがの真打。
弟子一同、楽屋で大感嘆。
短いながら、落語の楽しさを会場の皆様と楽屋の弟子達に大いにアピール。
ぼちぼち亭一門旗揚げ落語会、大盛会にておひらきとなる。
ご来場の皆様を見送って、着物を脱ぐ。
私が脱いだ着物を、優子先生と菊千代師匠が二人で片付けている。
勿体無く申し訳ない、自分で着られるようになるだろうか。
戸塚駅前の緑提灯の居酒屋の座敷で打ち上げ。
弟子6名、今回参加出来なかった美容室ぷれじーるの藤谷千代髪さん、師匠、優子さん、カフェデラテラの2名のスタッフ。
緊張から解き放たれて、安堵感と高揚感、皆失敗もなく大したもんだ。
私が一番遅くに始めたので、その分やはり失敗も多かった。
駆け込みはやっぱり芸が身に染まないのだと、つくづく実感。
今日の落語の出来について、皆でわーわー話して盛り上がっているうちに、優子先生の弟子入り話が盛り上がった。
どうもやる気だ、あとは芸名だ。
私は、ぼちぼち亭ゆうこりん、を提案。
師匠は、りんを鈴にしても素敵とのこと。
盛り上がってきたぞ。
次回は、ネタ決めの会を4月に開催の予定となる。
ピアノを頑張ららねばならないのに大丈夫かと思うが、今回のことで稽古の方法がわかったので、次回はもっと上手く稽古の時間もつくれるだろう。
名残惜しく、帰りの東海道線の中でも、松谷夫妻と優子さんと師匠と私で盛り上がる。
まあ、大変なイベントだった。
真夜中に帰宅、どっと疲れが出て、やっと髪に刺さったたくさんのヘアピンを取って、頭を洗って就寝。
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