なかくぼくにこさん著 「ゆるやかに下降線」

なかくぼくにこさん著「ゆるやかに下降線」(有限会社ゆっくり堂発行)
パルシステム(生協)のカタログに連載掲載されたフォトエッセイを、企画、デザイン、装丁等のすべてを長男の中久保佑樹さんの仕事で一冊の本にしたものだ。
季節の移ろいと共に、美しく過ごす著者が一人向かい合う景色、もの、花。
心穏やかに、あたたかい心で愛にあふれて生きるくにこさんの素晴らしい世界。
最後の方に、入院なさったおかあさまに届けるスープ、辰巳芳子さんのレシピのスープ作りをしたお話。
辰巳芳子さんのスープは、細かい配慮があって、時間と手間がかかるもので、
「私にとって鍋に向かっているその時間は
ひとり病室にいる母に、あい対する時間であり
母の前で無力な、自分自身のためのものでもありました」
と書かれたこの文章に、大泣きした。
私も、母の施設に、父の病院に、くにこさんがていねいに作ったスープとは全然異なる、スープメーカーでさっと作った簡単なスープだが、ポットに入れて持って行った。
美しい美しい本だ。
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