9月18日Monterey Jazz Festibal  FRV!出演

9月18日

時差のせいか、昨夜1時過ぎに横になるも、今朝は5時に目がさめる。

仕方ないので、起きてしまう。

トラベルクッカーでお湯を沸かして、玄米五目御飯を温めて、オーサワの有機味噌汁も作る。温かいもので、ほっとする。

粉末大麦若葉とやはり粉末の煎茶を合わせて飲む。

気持ちが元気になる。

トラベルクッカーは、ずいぶん昔に購入して、ニューヨーク、中国、パリ、コロンビア、ドミニカ、キューバ、ベネズエラ、バリ、ボリビア、ペルー、パラグアイ、、と持ち歩いた。

ヒーターは変圧器つきで、うどん1杯分くらい作れる大きさの四角いテフロン加工の軽い鍋がついている。

お湯を沸かしたり、玄米粥を温めたり、お味噌汁を温めたり、朝起きられずホテルの朝食が食べられない時や、身体の具合が悪い時の食事に重宝している。

納見さんのお嬢さんの携帯に電話、岩瀬立飛が今日来るので、サンフランシスコ空港でピックアップして連れてきてもらうのだ。

Tappyからは、定刻に飛行機が飛ぶとのメールも入っている。

9時過ぎに、ロビーに行って、ミュージシャントランスポーテーションカウンターで、今日の11時からのリハの場所と車移動の確認を頼む。

とても優しい女性スタッフが、親切に世話をしてくれる。

各部屋に電話をして、10時前にバンド集合。

妹に、昨夜購入したチケットを渡す。

スタッフ運転の移動車に乗って、ジャズフェス会場へ。

公園のような敷地に、大きなアリーナと、野外ガーデンステージと、5つの屋内会場がある。

時間をずらして、たくさんの演奏が聴けるようになっていて、お客様はぐるぐる会場をまわって、たくさんのバンドを聴く。

ピザなどの食べ物の屋台、飲み物の屋台が出て、にぎやか。

パーカッション、ティーシャツ、アクセサリー、、、フリーマーケットのようなお店がずらっと並んで出店して、お客様がそこをのぞきながら歩いていく。

リハは、敷地の隣の建物で行われている。

学生ビッグバンドのリハを、ちょっと外から覗く。

私達のリハ場所、EAST ART BILLDING、絵描きの広いアトリエのような建物、11時から13時まで、4名でじっくり確認リハ。

リハながら、よい雰囲気で演奏。

外は雨上がりの緑が輝き、さわやかな空気、青い空、気持ちよい。

ステージマネジャーの、Billさんがやってきて、かたい握手。

この方とも、メールでやり取りして、バンドの機材のことなど、いろいろと事前に打ち合わせしてきた。

リハが終わって外に出ると、会場スタッフの女性が「とても良いサウンド、外で聴いていた、何時からの演奏なの、聴きにいくわよ」と、嬉しい言葉。

すぐ向かいの建物の中では、Kronos Quartetが入ったバンドのリハ、これも覗いてみる。音楽、音楽、音楽。

車でホテルに帰る。

ほどなく、Tappy、無事到着。

納見さんのお嬢さんとご家族に感謝、納見さん、うれしい顔。

すぐに、全員で、時間がないので近くのDenny'sへ。

近所の気楽なご飯やさん、というとても開放感のあるお店だ。

急いで注文、私は3つの卵の、ほうれんそうと茸入りオムレツ。

これがおいしくてびっくり。

コーヒーを飲んで、気分良し。

Tappyの飛行機が1時間遅れたら、もう危ない、という綱渡りの冒険。

皆揃って、よかったよかった、いよいよ本番、この日を迎えた。

ホテルに帰って、ほどなく移動車で5名は会場へ。

Bill Berry Stage。

ステージ裏に入ると、私たちの前のバンドが熱演中。

コード楽器がいない、ウッドベースと管の構成、フリージャズに近い、アヴァンギャルドな演奏、アケタの店のバンドのようだ。

なかなか面白い。

女性べーシストがリーダーのバンドなのだ。

聴きながら、各自の準備。

私は靴を履き替える、藤陵雅裕はサックスをケースから出して整える。

納見義徳はコンガの確認、Tappyはドラムセットの確認、織原良次もベースの準備。

演奏が終わって、大拍手。

私たちは、ステージに上がって、音響チェック、楽器のチェック。

Monterey Jazz Festival in 能登の、間蔵実行委員長と委員会メンバーの皆さんが、ステージの私のところにいらして下さって激励のお言葉を頂く。

ようし、行くぞ!

司会者が、私たちを紹介。

FRV!は、Funky ritsuco Version!という意味ですよ、と司会者の紹介に、会場が沸く。

超満員、お客様で一杯だ。

「The Bump!」アメリカに敬意を表して、アメリカソウル界70年代のビッグスターグループ、コモドアーズの大ヒットナンバーを、スイングで演奏。

藤陵雅裕のソロ、大きな拍手と歓声、私のソロ、同じく熱い反応、Tappy~織原~納見の3名の8barsソロ、イケイケでぐるぐるまわして、最後は3名で大ノリ同時ソロ、ピアノ一人のイントロに戻ったとき、口笛、歓声、こういう感じになるということを考えてアレンジした自分たちの中の盛り上がりが、そのままお客様の声と音となることがとても気持ちが良く、反応がうれしい。

曲が終わると、大拍手。

「皆さんにお会いできて嬉しいです、今の曲は、ディスコナンバーの名曲、ご存知ですよね」というと、ワーッと反応が返ってきて、お客様と一つになった気持ち。メンバー紹介。

藤陵雅裕、織原良次、岩瀬立飛、納見義徳、一人一人に大きな拍手。

「次の2曲は、私の作曲、日本人のセンティメンタルなfeelingを表現しました」と説明するだけで、拍手、受け入れられているうれしさ。

バンドとお客様が一緒にコンサートを進めていく感じだ。

「I miss you」藤陵雅裕が、リハの時に切なくなるように工夫提案してくれた形で演奏。


日本人の心が宿った切なさ、アメリカ西海岸のさわやかな午後の空気の中に、日本の情感がしっとりと流れて、静かに聴き入るお客様。

大拍手の中、納見義徳が次の曲「Sentimental Chacha」のイントロ、深いコンガソロを始める。

Tappyの、スペイン語のun dosのカウントで入るチャチャのリズム。

気持は完全にオープンになっていて、自分で演奏しながら、会場の皆さんと一緒に聴いているという、一体感に包まれる。

音楽の時、祝福の時間。

藤陵雅裕のソロに続き、納見義徳の熱い熱いコンガソロ、盛り上がって私、織原、Tappyで倍テンポバックリズムに持ち込み納見ソロ大団円、大歓声と拍手。

1曲の各自のソロごとに、あたたかい大きな拍手と歓声。

「次の曲は、今日ここにおいでの皆さまにささげて演奏します」

「愛にあふれて」(Overflowing with Love)。

ピアノソロイントロで始まり、藤陵雅裕と二人でテーマとサックスソロまでをデュエット。

そして、ピアノソロの後、大転調。

B♭のキーから、半音ずつテーマの後半を吹いて上がっていく。

リズムがだんだん熱くなり、サックスがメロディを吹くとピアノが答えるようにアドリブフェイクメロディを弾くその螺旋階段綴れ織、最後のGのキーで止まり、藤陵雅裕の大カデンツア。

バンド5名が、心を一つにして、このステージから、アメリカの皆さんに、私達の音楽を届ける。

曲が終わると、会場全員が席を立って、拍手、拍手、拍手、スタンディングオベーション。

めでたいめでたい。

「Inspiration」早いテンポのソンゴ。

ピアノソロ、サックスソロ、ベースソロ、ドラムスの大盛り上がりソロ。

織原良次の新しいセンスの、テクありそしてパンキーな、堂々たるベースソロ。

若者のノビノビプレイに日本ミュージシャンの国際化を実感、Tappyが、やわらかい場の雰囲気つくりから始めて、美しい音色でアイデア溢れるフレーズをつなげて最後には興奮のルンバに持ち込む。

息を呑むようなたたみかけのエンディング、最後の音、鍵盤を叩いて飛び上がる。

ヤッターッ!ひたすら純粋な爽快感。

お客様、口笛、歓声、大拍手。

バンド5名は、ステージ前に集まって、歓声に応えて、お辞儀をする。

肩を組んで、喜びを表す。

お客様が次々に、ステージのところに来て、CDが欲しい、今日の曲が入っているか、と聞いてくださる。

コモドアーズ以外は、全部私の作った曲、皆さんは初めて今日聴いた曲。

それで、こんなに受け入れてくださったこと、大感激。

アメリカ在住派遣メディアの方の、「後ろで聴いていて、常連のジャズ大好きアメリカ人の皆さんが大受けしていて、日本人として誇りに思う」との言葉。

「アメリカのジャズという音楽を好きになって影響を受けて自分の音楽を作ってきて、今、アメリカの皆さんに聴いていただき、喜んで頂いたこと、今までやってきたことが本当に良かったと実感しました」と答える。

音楽は、すばらしい。

心を伝えるもう一つの言葉だ。

メンバーも、お客様と話している。

妹たちも一緒だ。

妹とは、小さいときから一緒に遊び、母が作った同じ服を着て育って、この10年は父と母の世話で、力をあわせてきた。

妹を頼りにしてきた。

今、同じところで聴いてくれたことに感謝。

盛り上がって良かったと言ってくれたことに感謝。

控え室で、バンド5名で余韻に浸る。

皆、達成感の良い顔。

演奏のときの事を話す。

今までの経過を話す。

セルフタイマーで、5人そろって記念撮影。

ありがとう、とお礼を述べる。

すばらしい音楽家、すばらしい人間。

ホテルに帰って、着替えて、食事に出発。

妹たちと合流して、レストランへ。

炭焼き?料理のお店。

鮭のソテー、マッシュポテトが山盛り、野菜もおいしい。

天使の髪の毛パスタトマトソース、スパイシーでおいしい。

イカフライ、ちょっと日本の居酒屋風。

皆の料理を分け合って味見。

Tappyは、さすがに疲れてホテルへ帰る。

ほんとうに、飛行機がついてドライブして到着してまもなくの演奏。

よく参加してくれた、ありがたいこと。

バンド4名は、ジャズ鑑賞、アリーナ席へ。

なかなか夜は冷え込む。

しかし、Dianne Reevesの歌唱のあまりの素晴らしさに惹きこまれる。

歌の途中で、長い長いアカペラ、一人の歌。タンゴをスキャットする、リズム良しフレーズ良し。

楽器のように、難しいフレーズを歌いこなして、ベースが入って来た瞬間、二人の出した音は寸分違わぬ音程の完璧さ。

歌を聴いているうち、涙が流れた。

幸せ、ありがたいダイアン・リーブスの歌唱。

「私を抱きしめて、私を離さないで、私の心を溶かして、4月の雪のように」と歌うダイアン・リーブスのいるステージの後ろから現れたジェット機が、客席の上の星空を飛んでいく。

それを見上げて微笑みあう、雅君と私の心の中に、、、何も生まれなかった。

最後の曲は、「Misty」優雅なメロディ、ダイアンの中を通して、ミスティが、彼女の曲になっている。

何千回となく、今まで聴いて、演奏してきた曲、これが、一言一言大切に歌われるダイアンの、まったく新しい歌になっている。

そして、素晴らしいのは、エンディングだ。

最後の4小節のコードを何回も繰り返しながら、今日の朝からこの会場まで旅して、馬の背に乗り、と歌い進める、この会場が馬場だということが、おしゃれに語られる。

最後に、そのままバンドのメンバー紹介に入っていく。

圧巻のエンディング。

立派だ。

これぞ、ジャズヴォーカル。

心がこもった言葉の力、それがメロディーに乗って強くあたたかく私の心に届けられた。


Chick Corea Freedom Band、スペシャルバンド。

御大ドラマーRoy Haynesを大フィーチャーしての、大人のリラックス演奏。

人気サックス奏者、Kenny Garrett、さすがのバリバリモダンジャズ、かっこいい!

若手スター、Christian Mcbrideの超絶ベースプレイにニコニコするチック。

若い才能あふれるリリシズムのピアノと作曲でスターになった頃のチック・コリア。

来日したリターン・to・フォーエヴァーの演奏を聴きに行ったときは、私は学生だった。


それから幾歳月、納得した穏やかな顔でバンドメンバーの名演奏を聴くチックの顔。

これも感無量。

12時過ぎ、バンド4名、大満足のうちに帰途に着く。

今日は、本当に良い、ジャズの日だった。

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